九条 歯医者、インビザライン
子どもの歯は、
単に歯並びの問題だけでは
ありません。
成長期には歯並びに加え、
顎の骨の成長や顔のバランス、
咀嚼機能や発音機能が
総合的に発達します。
この時期に不正咬合や
顎の成長異常を放置すると、
将来的に抜歯を伴う矯正や
外科的治療が必要になる
可能性が高まります。
そのため近年では、
「問題が起きてからの矯正」ではなく、
「成長の過程で整える矯正」の
重要性が注目されています。
混合歯列期（1期）治療の
メリット
混合歯列期とは、
乳歯と永久歯が
混在している時期で、
一般的に6〜10歳前後を
指します。
この時期に行う矯正治療には、
次のような利点があります。
1. 顎の成長をサポートする
成長途中にある
顎の骨の成長方向や
バランスを整えやすくなり、
骨格性の不正咬合の
予防につながります。
2. 永久歯が生える
スペースを確保
顎が狭く永久歯が
重なって生えてくる
可能性がある場合、
事前にスペースを作ることで、
抜歯の可能性を
下げることができます。
3. 歯列矯正の難易度を軽減
早い段階で問題を
緩和しておくことで、
2期矯正時の治療期間や
身体的負担を軽減できます。
このような理由から、
混合歯列期の矯正は、
成長過程を見据えて
顎や歯並びを整えていく治療として
位置づけられています。
インビザライン・
ファーストとは？
インビザライン・ファーストは、
混合歯列期のお子さまを対象に
開発された、透明なマウスピース型
矯正装置です。
乳歯と永久歯が
混在する時期でも、
歯の移動だけでなく、
顎の成長を考慮しながら
治療を進められるよう
設計されています。
お子さまの歯の状態を、
3Dスキャナー
「iTero Element
（アイテロ・エレメント）」で
分析したうえで、段階ごとの
オーダーメイドマウスピースを製作し、
治療を進めていきます。
精密で正確な口腔内スキャンを
行うことで、従来よりも
スムーズに装置を
お渡しできる点も大きな特長です。
インビザライン・
ファーストの特長
✅目立ちにくい矯正
透明なマウスピースのため
見た目の負担が少なく、
見た目を気にせず、
安心して続けやすい矯正です。
✅取り外しが可能
食事や歯みがきの際に
取り外せるため、むし歯や歯ぐきの
炎症リスクを抑えやすく、
日常生活への影響が
少ないのが特長です。
✅痛みや違和感が少ない
金属装置と比べて刺激が少なく、
装着時の違和感や
痛みが出にくいため、
比較的早く慣れていただける
矯正方法です。
✅成長に合わせた設計
歯の移動だけでなく、
顎の成長や永久歯が生えてくる
時期を考慮しながら
治療計画を立てることができます。
✅口腔内を清潔に保ちやすい
固定式装置に比べて
歯みがきがしやすく、
矯正中も口腔内を清潔に
保ちやすくなります。
マウスピース
矯正の注意点
インビザライン・ファーストは
多くのメリットがある
矯正方法ですが、
いくつか注意すべき
ポイントがあります。
1. 装着時間を守る
1日20〜22時間以上
装着しないと、
治療効果が
低下する可能性があります。
2. 保護者の管理が重要
お子さまだけで
装着や保管を適切に行うのは
難しいこともあるため、
保護者のサポートが欠かせません。
3. 定期的な通院が必要
成長スピードや
歯の動きに合わせて、
治療計画を調整していく
必要があります。
4. 紛失に注意
取り外し式装置の特性上、
外出先などで
紛失しやすいため、
保管の習慣を
身につけることが大切です。
インビザライン・ファーストは、
単に歯並びを整えるだけでなく、
お子さまの成長段階まで
見据えて行う矯正治療です。
混合歯列期という短くても
非常に重要な時期を
どのように過ごすかによって、
将来の歯並びや歯科治療の負担は
大きく変わってきます。
お子さまの歯並びや顎の成長で
少しでも気になる点があれば、
早めに専門的な診断を
受けておくことが大切です。
